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キリン脳研究

よろこび、感動、不安、悩みなど、私たちの心や感情は脳の働きと密接に結びついています。
つまり、ウェルビーイングな(肉体的、精神的、社会的にも満たされた)暮らしには「脳の健康」が欠かせません。
「食と健康の新たなよろこびを広げる」ことを理念とするキリングループは、「脳の健康」に食からアプローチする、新たなチャレンジに取り組んでいます。
キリングループが長年培った研究成果と技術力で「脳の健康」を守ることを通じ、お客様一人ひとりが社会の中で、自信や希望、そして気持ちのゆとりを感じながら暮らせるウェルビーイングな社会の実現に貢献する成分や商品、サービスの研究開発を推進していきます。

阿野 泰久 博士(農学)

キリンホールディングス株式会社
R&D本部 キリン中央研究所
主任研究員

インタビュー動画

キリンが取り組む
「脳研究」

キリングループは「よろこびがつなぐ世界へ」というコーポレートスローガンのもと、お客さまに「食と健康の新たなよろこび」を広めていくための挑戦を続けています。その中でも「脳の健康」は超高齢社会・日本の健康課題として注目しています。

脳は、身体を思い通りに動かす、自分で物事を判断して行動に移す、気分や感情を適度に調整する、といった多くの重要な役割を担っています。

これらは、心も身体も健やかに生き生きと暮らすうえで欠かせない機能です。中でも、記憶や注意、判断、思考といった知的な脳の機能を「認知機能」と呼びますが、認知機能の低下は高齢者の“生活の質”を低下させる要因として、その対策が注目されています。

「脳の健康」は、食習慣、運動習慣、睡眠習慣などの生活習慣と密接な関係にあると考えられています。特に「食」は、脳を含む全身の栄養源として毎日欠かせないものなので、食事の内容や量は、脳や全身の健康に大きな影響を及ぼすと考えられます。

こうした背景から、食に関する事業を中心に展開しているキリングループは、「脳の健康」を重要な課題として捉え、食を通じて「脳の健康」に貢献したいという想いで、「脳研究」に取り組んでいます。

「キリン脳研究」
が生んだ乳由来ペプチド
「βラクトリン」

2013年頃、キリングループは「“食”と“脳の健康”の関係」をテーマとした研究を開始しました。ちょうど同じ時期に、“食”と“脳の健康”に関する研究の報告が増えはじめ、その中に、牛乳や乳製品を多く取り入れる食習慣が認知機能に影響する、という報告がいくつかありました。

キリングループには乳製品を扱う小岩井乳業株式会社があり、乳製品による健康への貢献を目指しています。そのこともあり、乳製品と認知機能の関係を示す研究報告は、キリングループの脳研究をより一層推進するきっかけとなりました。

そこでキリングループは、東京大学と共同で、乳製品と認知機能の関係について詳しく検証する研究を開始しました。
その研究によって、カビで発酵・熟成させたチーズに、認知機能に作用する成分が
含まれていることが判明しました。
その後、最近では日本でも一般的に食べられるようになったカマンベールチーズに注目して、さらなる研究を進めることにしました。

チーズをカビで発酵・熟成させると、乳に含まれているタンパク質が分解され、「ペプチド」と呼ばれるアミノ酸によって構成される物質が生み出されます。発酵によってさまざまなペプチドが作られますが、その中から、認知機能に作用するペプチドとして探し出されたものが、乳由来ペプチド「βラクトリン」です。

βラクトリンは「記憶力」
(手がかりをもとに思い出す力)を維持する

βラクトリンが認知機能に作用することの検証として、「最近記憶力やうっかりミスが気になる」健常な中高年の方を対象に、実際にβラクトリンを毎日12週間摂取していただく試験(RCT; 無作為化比較試験)を実施しました。

この試験では、βラクトリンを毎日摂取する「βラクトリン群」と、βラクトリンを摂取しない「プラセボ群」に分けて、神経心理テストと呼ばれる方法によって認知機能の評価を行っています。

その結果、βラクトリンを継続的に摂取することで、認知機能の1つである記憶力、特に「手がかりをもとに思い出す力」を維持する効果が明らかになりました。
この結果は、βラクトリンが認知機能に作用することの科学的な根拠となっています。

皆さまには、「キリン脳研究」が生んだ「βラクトリン」を毎日摂取していただくことで、認知機能の1つである記憶力(手がかりをもとに思い出す力)の維持に、
ぜひ役立てていただきたいと思っています。

[出典]
Kita M, et al. Front Neurosci. 2019 Apr 24; 13: 399.
[対象と方法]
「最近記憶力やうっかりミスが気になる」50歳~75歳の健常な男女114名を対象に、βラクトリンを含むサプリメントを摂取させるβラクトリン群とプラセボ群に各群57名ずつ無作為に割り付けた。βラクトリンまたはプラセボを12週間投与し、介入の0週目、6週目、12週目に神経心理学的検査を用いて認知機能の変化を評価した。
[選択理由]
研究レビュー採用論文のうち、被験者数の最も多い臨床試験を事例として提示している。また、最終製品を用いた試験結果ではない。

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